投資の一手段としてオプション取引があります。一見難しそうですが、実は身近な「予約」や「保険」と同じ仕組みです。オプション取引の仕組みを理解すると投資戦略の幅がぐっと広がり、「安定収益」を狙う投資が可能になります。
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オプション取引の基本
オプション取引とは?
株式投資では「上がりそうだから買う」ことが一般的です。逆に言えば株式が上がらないと収益が上がりません。株式が下がった場合に収益を得るためには先物取引などで売りから入る、「下がりそうだから売る」ことが必要です。では「上がりそうもなく」、「下がりそうにもない」時にはどのように収益を獲得したらよいでしょうか?オプション取引を活用するとそのような時にも収益を獲得できます。
(日経平均)オプション取引とは「特定の期日に、特定の価格で、日経平均を売買できる権利」を取引することです。

「オプション取引」ってなに?

「特定の期日(満期日)に、特定の価格で、日経平均を売買できる権利」を取引することです。
「特定の期日」を満期日と呼び、特定の価格を権利行使価格と呼びます。満期日までに反対売買(転売や買い戻し)をしなかった場合、権利行使価格とSQ値を基準にして、自動的に利益か損失かが計算されます。SQ(Special Quotation)、日本語で「特別清算指数」は、 簡単に言うとオプション取引の「最終的な成績をつけるための決定価格」のことです。日経平均オプションの場合、SQは毎月第2金曜日と決まっています(週次オプションもありますが当ブログでは割愛します)。
SQ値は第2金曜日の取引開始直後、日経平均株価を構成する225銘柄の「最初の寄り付き価格」を元に算出されます。全銘柄が寄り付いた後の計算値なので金曜朝の「日経平均株価の始値」とは異なる点は注意が必要です。
「コール(Call)」と「プット(Put)」の違い
オプション(権利)には大きく分けて2つの種類があります。買う権利(コールオプション)と売る権利(プットオプション)です。コールオプションは「日経平均を特定の価格で買うことのできる権利」です。日経平均を40,000円で買う権利(コールオプション)を持っていれば、日経平均が42,000円に上昇したとしても40,000円で買うことができるため、差額の2,000円が利益になります。一方で売る権利(プットオプション)は「日経平均を特定の価格で売ることのできる権利」です。日経平均を40,000円で売る権利(プットオプション)を持っていれば、日経平均が38,000円に下落したとしても40,000円で売ることができるため、差額の2,000円が利益になります。

買う権利(コールオプション)と売る権利(プットオプション)があるのね。

権利を売買するのがオプション取引です。
買う権利(コールオプション)と売る権利(プットオプション)を売買するのがオプション取引です。これらの権利と売買を組み合わせることで投資戦略の幅がぐっと広がります。
オプションの「買い」と「売り」
オプション取引は買う権利(コールオプション)と売る権利(プットオプション)のそれぞれに対して「買い手」と「売り手」が存在します。例えば日経平均を40,000円で買う権利(コールオプション)を400円で売買した場合、買い手は日経平均が42,000円に上昇したとしても40,000円で買うことができるため、差額の2,000円が利益になります。一方で日経平均が38,000円に下落した場合は買う権利(コールオプション)を放棄することで損失はオプションを買った時に支払った400円で済みます。このようにオプションの買い手は損失を限定することが可能です。
日経平均を40,000円で買う権利(コールオプション)を400円で売った場合、日経平均が42,000円に上昇したとしても40,000円で売らなければいけないため、差額の2,000円が損失になります。一方で日経平均が38,000円に下落した場合は買い手が買う権利(コールオプション)を放棄するので、オプションを売った時に受け取った400円が収益になります。コールオプションの売り手は日経平均が動かない(もしくは上昇しない)ことで収益を得られます。
「買い手」は自分に不利な状況になったら権利を放棄すればいいだけですが、「売り手」は買い手が権利を行使してきたら、必ず応じなければならない「義務」を負います。そのため、もし市場が予想と逆に激しく動いた場合、売り手は大きな損失を出すリスクがあります。証券会社はそのリスクを担保するために、売り手に対して「証拠金」の預け入れを義務付けています。

オプションの売り手は日経平均が動かないことで収益を得られるですね。

日経平均が大きく動いた時には損失が出すリスクがあるため「証拠金」の預け入れが必要です。
オプションの売り手になることで日経平均が動かないことで収益を得られます。ただし大きく動いた時には損失が出るため、「証拠金」の預け入れが必要になります。オプションの買いは損失限定ですが、売りは証拠金が必要でリスクが高いと言えます。
オプション取引の損益(まとめ)
オプションの「買い」の損益
権利行使価格40,000円のコールオプションを400円で買った場合の満期日における損益は以下のグラフで表せます。最大損失は購入時に支払った400円で、株価が上がれば上がるほど収益が増えます。

権利行使価格40,000円のプットオプションを400円で買った場合の満期日における損益は以下のグラフで表せます。最大損失は購入時に支払った400円で、株価が下がれば下がるほど収益が増えます。

オプションの「買い」は損失を限定しつつ、株価の上昇もしくは下落で収益を上げることができます。
オプションの「売り」の損益
権利行使価格40,000円のコールオプションを400円で売った場合の満期日における損益は以下のグラフで表せます。最大収益は売却時に受け取った400円で、株価が上がれば上がるほど損失が拡大します。損失拡大に備えて証券会社に「証拠金」を預ける必要があります。

権利行使価格40,000円のプットオプションを400円で売った場合の満期日における損益は以下のグラフで表せます。最大収益は売却時に受け取った400円で、株価が下がれば下がるほど損失が拡大します。損失拡大に備えて証券会社に「証拠金」を預ける必要があります。

オプションの「売り」は損失が無限大に拡大する可能性がある一方で収益は売却代金に限定されています。非常にリスクの高い取引ですが、リスクをしっかり管理することで安定的な収益を獲得することができます。オプションは「保険」に例えられることがあります。「保険」(=オプション)の買い手は保険料を支払うことで安心を得ますが、売り手である保険会社が安定的に収益を上げていることを考えてみてください。リスクを管理することで保険料(オプションの売却代金)により安定収益を獲得できます。
結論: オプションの「買い」と「売り」を活用する
オプションの「売り」はリスクがありますが、「安定収益」を獲得することのできる投資商品です。リスクを管理することで保険会社のように安定的に収益を上げることが可能です。オプションの「買い」と「売り」の特性を活かした運用戦略を考えていきたいと思います。
